STUDENTS LIFE今日の中杉
全日本高校模擬国連大会出場を振り返って
IBL同好会 有志今年は模擬国連有志が初めて全日本高校模擬国連大会に出場したり、校内で模擬国連開催を成功させたりと大活躍の一年でした。全日本高校模擬国連大会に参加した2年Kさんが、この経験を振り返り感想を綴りました。
📝私は去年の夏に初めてAJEMUN(全国高等教育模擬国連大会 )に参加しました。そのときに模擬国連の魅力や楽しさを知り、帰国生で少し英語も得意だから英語を使う模擬国連にも参加してみたいと思うようになりました。まだAJEMUNの熱が冷めないうちに様々な大会のリサーチを始めて、日本最高峰の高校生の模擬国連大会である全日本高校模擬国連大会の存在を知りました。
AJEMUNでは初心者議場に参加しましたが、初心者議場でさえもレベルの高い他校の大使がたくさんいたことに驚いていたため、なかなか先生にこの大会に挑戦したい、と言い出せませんでした。が、その年の秋と冬に「サステナブル・ブランド会議」にも参加し、日本全国の色々な場所で様々なことに取り組んでいる高校生と交流したことで刺激を受け、決意が固まり、会場の東京国際フォーラムの中で「英語を使う模擬国連に出たいです」と先生に宣言しました。今となっては懐かしい思い出です。
その後は附属4校スピーチコンテストに参加したものの中杉代表生徒3名の中で私だけ賞が取れなかったことがあまりにも悔しくて(そのスピコンの優勝者が今回模擬国連でペアを組んだYさんなのですが😅)、その悔しさをぶつけるように春休みには模擬国連の基礎知識をひたすら勉強していました。
全日本高校模擬国連大会は中杉生が今まで参加したことのない大会だったため、基本的なことを含めわからないことが多く、AJEMUNのときに何から何まで教えてくださった先輩方の偉大さを改めて実感しました。たくさんの人の協力があって参加した予選(議題:気候変動)では情報不足を実感する場面もありましたが、わからないことは素直にわからない!と言ってなんとか乗り切りました。各議場から6〜7チームが本選に進めるということでしたが、帰り道にYさんと「きっとここが進むだろうね」と話していたチーム数が余裕で7チームを超えていたので、まさか私たちが本選に行けるとは夢にも思っていませんでした。
想定外の本選(議題:ロシアの侵略に起因するウクライナの⼈権状況)出場はとても楽しみだったけれど、テスト勉強や部活との両立はやはり大変でした。ちょうどPPP(自国の情報や政策を記す資料)提出の直前の期間が、部活などの重要な時期と重なって日々忙しくなり、自分でも頭がパンクしているのを感じていました。私達の担当国ガボンは、これまで参加した模擬国連でアフリカの国を参加した経験があるからという理由と、比較的ウクライナ侵攻に対して中立な国を担当したかったからという理由で希望した国だったのですが、いろいろな方法で探しても思っていた以上に情報が出てこなくて、リサーチやPPP作成には苦戦しました。ですが調べたスタンスになかなか自信が持てず煮詰まっていたときに、ガボン大使館に問い合わせたところ、急な連絡だったにも関わらず大使が私達高校生のために物凄く丁寧な返信を下さり、自信を持ってその後の準備を進めることができました。
当日は渋谷のビル風と立派な会議場、有名な学校の制服を着た他の大使に圧倒されてとても緊張しました。最初のアンモデ(非着席討議)からYさんとはほぼ別行動で、私はアフリカ諸国を中心とした同じようなスタンスの国の大使とWP(Working Paper、決議案の下書きのような書類)作成のために集まっていました。自国のスタンスと他国のスタンスは割と理解できていた気がしましたが、「国連」という機関には何ができるのかを考えきれていなくて、国際条約のことも勉強不足で、正直積極的に発言するよりもどんどん出来ていくWPを理解しようとするのが精一杯でした。準備できる期間は同じだったはずなのに、知識が豊富で、常に全体を見渡すこともできる大使がいて本当にすごいと思いました。
ペアを探さなくては、と思っていた時にYさんから「模擬国連に興味がある」と聞き、一緒にやるのはYさんしかいないと思いました。全てにおいて飲み込みが早くて、物怖じせず初めての環境に飛び込んでいけて、スピーチが上手くて、私にはできないことをたくさんこなせるYさんがペアじゃなかったら絶対にここまでやりきることはできなかったです。
今回参加するまでに、たくさんの方々に助けて頂きました。急な連絡だったにも関わらず丁寧に質問に答えてくださったガボン大使館の方、準備段階や当日の引率でお世話になった先生方、校内模擬国連の準備を進めてくれたみんな、いつでもサポートしてくれた家族、ウクライナ侵攻について解説してくださった地歴公民科の先生やその他教員室にいる先生方にも激励の言葉をいただき、たくさんの応援を頂けて嬉しかったです。ありがとうございました。
振り返れば準備不足なことも多く、反省すべきところはたくさんあるけれど、本当に貴重な経験で、日本の色々なところからきた大使の皆さんに出会うことが出来て本当に楽しかったです。その場にいる全員が全力で、すごい人たちとすごいところで模擬国連をすることが出来て本当に幸せでした。
大変なことも多いと思うけれど、たくさんの学びがあるこの模擬国連に中杉生が来年以降も参加してくれたらいいなと思います。そのときは私もサポートしたいです!
私の目標は卒業までに使用言語に英語を含む模擬国連を校内で開催することです。本当に良い経験になると思うので、校内で少しハードルを下げることで中杉生が校外の大会へ参加することも増えたらいいなと思っています。この貴重な経験は絶対に何かに繋げます。本当にありがとうございました。